前面経由地表示板

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新町廻りの表示(宮崎光雄コレクション) 広町廻りは四角形

 電車の運行系統が増加し、同じ行き先でも経路の違うものが登場すると、それまでの方向幕だけの案内では乗客の誤乗車を招く恐れがある。その防止策として系統板や経由地を表示した案内板が必要となってくるわけである。熊本市電ではまず車両前面に経由地を表示した表示板が登場した。

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前面の経由地表示板

 1954.10.1の坪井線の開通により、水前寺方面から上熊本駅前に向かうのは、新町を経由するものと広町を経由するものの2路線となった。そのために作られたのが上の図や写真のような経由地表示板である。実物を測定したわけではないが、写真からその大きさを推定すると、横が20cm、縦が30cm程度で、向かってバンパー右より上部に突き出した金具に差し込んで使用された。